胃腸科
消化器科検査
当院の二人の医師は消化器外科医でもあります。
日本では外科医が乳腺外科の修練を積んでいることが多いという特徴があります。よって、乳腺疾患への専門性以外に、一般的な腹痛から専門的な胃・大腸癌の診断・治療などにも広く対応できると自負しています。内視鏡システムには最新式のオリンパス社製ファイバースコープを導入しています。
苦痛のない検査
のどを通過する際の苦痛を最小限に抑えるために、時間をかけて充分な麻酔を施し、緊張を抑える鎮静剤を併用し細径のスコープを使用することで、患者様にとって"安全で楽な検査"に努めています。
大腸内視鏡検査も同様に苦痛を極力軽減するために レントゲン透視をポイント、ポイントに使用し所要時間の短縮を可能とし、挿入困難例にも威力を発揮しています。内視鏡的な治療、すなわちポリープの切除や出血性潰瘍の止血なども行えますし、入院治療も可能です。
結果の説明
検査終了後はゆっくり休んでいただき、しっかりと目が醒められたら診察室のモニターに胃や大腸のリアルな画像を転送して、じかに見ていただきます。 ご自分の胃や大腸の粘膜の状態や異常の詳細を強く実感されることでしょう。ご希望の方にはプリントして差し上げています。
胃のヘリコバクター・ピロリ感染症とその除菌療法について
胃の中には細菌は生息(住み着くこと)できないと永く信じられて来ましたので、ヘリコバクター・ピロリ菌が感染し得ることの証明はノーベル賞を受賞するほどの大発見でした。主な感染経路は経口感染で、昭和30年以前に生まれた方では80%以上の感染率です。この感染症は胃粘膜を委縮させ、慢性胃炎の状態を引き起こし、胃・十二指腸潰瘍の主な原因でもあります。そして、今一段と注目されているのが胃癌の発生の重大な一因にもなっていることが証明されたことです。他にも胃のリンパ腫や特発性血小板減少症などの原因の一部であることも判明しています。近頃、外来でもこのように多くの疾患の一因であるピロリ菌についての御相談が明らかに増えています(病院によってはピロリ菌外来が開設されている施設もあります)。そこで、いくつかのポイントをまとめてみました。
1.尿素呼気試験
感染しているかどうかは簡便な尿素呼気試験を行います。
他にもいくつかの方法がありますが、検査薬の内服の前後で呼気を採取する呼気試験は感度が高く、かつ簡便です。しかし、潰瘍の病名がない方は全額自費になります(約6000円+診察料)。
2.除菌療法
感染していることが判明したら除菌療法を行います。
2種類の抗生物質を1週間服用し、その1ヵ月後に除菌できたか、やはり呼気試験で判定を行います。成功率は90%弱です。失敗したら、別の抗生物質を用いて2次除菌まで行うことが一般的です。この2次除菌の成功率は90%強です。
3.除菌療法後
除菌に成功すると潰瘍の再発率が激減します。
また、胃癌の発生も著しく減少します。一方で逆流性食道炎が発生することがあります。
4.ピロリ菌=胃癌ではありません
ピロリ菌が感染している方の一部が胃癌になるに過ぎません。
感染がなくても胃癌が発生することがありますので、胃癌検診はピロリ菌感染の有無と関係なく、定期的に受けましょう。ピロリ菌=胃癌ではありません、ご注意を!
5.除菌療法について
潰瘍ではない方で、自費検査を受けて、ピロリ菌が感染していることが判明したからと言って、除菌療法を安易に行うべきではありません。抗生物質の副作用として出血性大腸炎などの重篤な事態に至ることもありますので。
6.ピロリ菌の感染について
ピロリ菌は口移しで食べさせたりしない限り、簡単には家族内で広まったりはしません。食事、お手洗い、入浴、洗濯などを分ける必要はありません。過敏にならないようにしましょう。
診療案内
診療時間
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